i88i1123i1028’s diary

書物が大好き❗

華ダ(かだ)

こんばんは。

本日も寒い一日でしたね。

お風邪など召しませぬように、お気をつけ下さいませ。

風邪は「万病の元」と申します故に。


さて、今晩はあの有名な「三国志」にも登場する名医を、ご紹介致したく存じます。

どうぞ覗いていって下さいね。


(神業的な外科手術を施した名医)


華ダ"かだ"
{141〜208}

華ダは世界で最初に麻酔薬を使い手術を行ったとされている。

あるとき激しい腹痛を訴えて、
車夫(車を引く職業の人)がやってきた。

病人を診察して華ダは手術をするほかはないことを家族に告げ、「麻沸散」(まふつさん)という麻酔薬と酒を飲ませ、患者の意識がなくなったところで開腹手術をして病巣を取り去った。

車夫は術後、7〜8日で動けるようになり、
一ヶ月後には元の生活に戻れたという。

しかし、残念ながら麻沸散の処方は後世には
伝えられていない。

華ダが創ったもので、
今日まで伝わっているものに導引(気功)がある。

これは「五禽戯」(ごきんぎ)と呼ばれ、

華ダは、

「ちょうど熊が木にぶら下がったり、トビが
首を振るようにしたり、腰をひねったりする
ように諸関節を動かしていれば老いやすくな
らない」

と述べている。

華ダは非業にも獄死する。

それは「三国志」の魏の曹操の"侍医"(専任の医者)となることを拒んだためであった。

獄吏(牢獄の番人)に一巻の書を残そうとしたが、
恐れて受け取らなかったため、焼いてしまったという。


歴史の中では非業の死を遂げた偉人は数多くいらっしゃいますが、この「華ダ」もそのひとりと言って過言ではない。

自身の身に付けた医術・知識の粋を後世に残すこともできず、獄中で非業の死を遂げた。

報われないことこの上ない。

しかし、中国では現在でも「神医」として、
また世界でもその名を残している。