i88i1123i1028’s diary

書物が大好き❗

忌避した男(過去の失敗談)

「忌避」

この言葉の意味する処は

嫌なことから逃げる

現実逃避

となるそうです。

正にワタクシの今までの人生、いや、未だにこの生き方を実行しているのでしょう。

現在26歳になるワタクシは、今までに職を五回変えました。

この年齢で五回も職を転々としていること自体

正に「不実」(誠意が欠けている)という言葉が、

付いて廻るのが見て取れることでしょう。

情けないお話です。

(この五回の職を転々としたお話を、
一回ずつに分けてお話出来ればと思います。)


一回目のお仕事は、「介護福祉士

20歳の頃でした。

この頃はまだ夢も希望もあった、
本当に、絵に描いた様な新社会人でした。

18歳の頃に介護の専門学校に通い、
「国家資格」を取得してのスタートでした。

それでも、
「不実」なスタートを切ってしまったのです。

いや、先ず学生時代から不味かった。

「専門学校に通っていた。」

のではなく、"通わせて頂いた"

と言った方が妥当でございましょう。

・学業は下の下。
・アルバイトもしていない。

となれば、
勿論、お金等持ち合わせていない訳で、
つまり入学金すら払えなかった訳です。

入学試験は何とか通りました。

入学金は奨学金で補填させて頂きました。

総額200〜300万程。

この奨学金は卒業後、

介護福祉士として三年間働けば返済はしなくて良い」

といったものだったと記憶しています。

つまり「借金」とワタクシは解釈致しました。

しかし、
当時のワタクシは前述の通り、
「夢と希望」に溢れていました。

頑張って学業に取り組み、
「国家資格」を取得して卒業後、
介護を必要としている方々の少しでもお役に立てれば!

等と、
意気盛んで毎日を過ごしておりました。

なので「奨学金」等、
全く気にもしませんでした。

三年間どころか十年〜二十年でも働いていこうと思っていたからです。

今思えば本当におめでたい阿呆な考えでした。


卒業後(何とか国家資格も取得出来て)、
ワタクシの地元の「特別養護老人ホーム」(特養)
に無事に就職。

さて、
順風満帆な人生が始まる!

と、意気揚々としていました。

ところが、
やはり学校で教わった事が、
実際の現場で活用されている訳では無く、
介助方法等はデタラメ。

「時間通りにこの作業を終わらせなければならない!」

「とにかく速く!」

これが基本となる訳で、
ご利用者の方の事は二の次なのです。

しかし、
それは仕方の無い事で、
現場の方々が一番苦しい立場に有ることは間違いないのです。

何せスケジュールが詰まりに詰まっていますし、上司・看護士からはせっつかれるし、果てはご利用者の方のご家族からの苦情も対応しなければならない場合もありました。

かといって、
ご利用者の方を一番に考えなければならないだろう!と、

当時のワタクシは理想を追い求めていました。

今ではよく分かります。

"理想"と"現実"の難しい一線を。


それから一ヶ月半が過ぎてから…

ワタクシは職場で倒れました。

意識が朦朧として足が動かず立てない様になってしまいました。

"先天性てんかん"という病気です。

中学生の頃に発症して、
そのままズルズルと付き合ってきた"病気"でした。

職場の方々から手助けをして頂き、
空いていたベッドで横になり回復を待ちましたが、足が動かせずそのまま病院へ。

そして、そのまま入院となりました。

精密検査の結果、
"てんかん発作"によって、
脳神経に異常をきたし血管が切れかかっていたそうです。

その後、
治療・リハビリにより徐々に回復してきましたが、今度は精神不安定に陥ってしまいました。

"恐怖心"です。

入院してから一度、
職場の上司がお見舞いに来て下さいました。

「大丈夫か?」
「ゆっくり休んでまた元気に来てね!」
等々。

何と有難いことか。
こんなにもワタクシを気遣って下さるとは。

しかし、
ワタクシはその言葉の期待に沿う事は出来ませんでした。

毎日毎日どんな事をしていても頭を過るのは、

「介助中に発作が出たらどうしよう?」

「もしご利用者の方と一緒に倒れて怪我を負わせたら…」

「職場の方々にまたご迷惑を」

こんな事ばかり考えていました。

"恐怖"と"不安"に苛ませられる毎日…。


結果、
一ヶ月の入院生活を経て退院。


その二日後、
荷物をまとめ職場に行き"退職届"を提出。

深々と頭を下げ「申し訳ないです」と連呼。

上司は、

「いつでも戻ってこい」

「待ってるよ」

と言ってくれました。

ワタクシは、
遂に戻ることはなく逃げ去るように駆けて行きました。

何故か?

後ろめたさがあったからです。

"病気だから"
"身体が思うように動かないから"
"他人を傷つけたくない・迷惑かけたくないから"

全て冷静に考えて下さい。

"逃げ口上"なんです。

若しくは"言い訳"です。

何の責任感も無くただ"現実逃避"しただけなんです。

その結果、
手元には莫大な「奨学金」(借金)・(入院治療費)
が残りました。

どうしたと思いますか?

母親に泣きついて全額返済してもらいました。

クズです。

文字通りの愚か者です。

今気づいたところで。

未だに母親には迷惑を掛けています。

母親にも他人にも迷惑を掛けて、
あまつさえ甘え腐った考えで現在に至るこの愚か者の人生程、人道に反し醜い様は無いでしょう。


"逃げる"事程、
愚かで情けなく、ずっと後ろに付きまとうモノはありません。

どんな状況に陥っても、
踏みとどまる事こそ自我を保ち、
他人に迷惑を掛けず、人間らしく生きていける道なのです。

ワタクシはそう感じています。

もう遅いことですが…。